
最近、「屋根の瓦が30年経っているので点検を」という電話や訪問を受けていませんか?
中には、家に来たこともないはずの業者が、瓦の種類や工事時期を知っているケースもあります。
なぜそんなことが可能なのでしょうか。
なぜ他業者が屋根や工事の情報を知っているのか

- 顧客リストの売買
- 以前工事をした業者が廃業・倒産した際、保有していた顧客情報を他の業者に売却することがあります。
- 名簿業者を通じて流出するケースもあります。
- 元従業員や下請けからの流出
- 当時の施工に関わった人が、別の会社に移った際に情報を持ち出す場合があります。
- 航空写真やストリートビューによる推測
- 実際に訪問しなくても、屋根材の種類や経年劣化はある程度推測可能です。
- 地域内での情報共有
- 同業者間で「○○年頃に△△瓦を使った家」といった情報が口伝えで回る場合もあります。
他にも、登記簿を閲覧することで情報がわかることがあります。
なぜ今、こうした営業が増えているのか

- 屋根工事業界は訪問販売や電話営業が多く、競争が激しい業種です。
- 瓦屋根は30年前後で「そろそろ点検の時期」と言いやすく、営業ターゲットにされやすい傾向があります。
悪質な手口に注意

- 「無料点検」と称して屋根に登り、わざと瓦をずらす、破損箇所を誇張して撮影するなどの事例があります。
- 屋根の状態は施主が直接確認しづらいため、不安をあおられて契約してしまうケースが後を絶ちません。
安全な対応方法

- 必要がなければ即断る
- 「点検は必要ありません」と明確に伝えるだけでOKです。
- 屋根に登らせない
- 無料でも許可しないことが安全です。
- 修理が必要な場合は自分で探す
- 自治体や知人の紹介など、信頼できる経路で業者を選びましょう。
- しつこい場合は着信拒否や相談
- 迷惑電話登録や、消費生活センター(188)への相談が有効です。
まとめ

以前の施工業者が廃業し、その顧客情報が他業者に渡っている可能性は十分にあります。
しかし、その背景が本当かどうかは確認できません。
大切なのは、不審な訪問や電話には応じず、自分から信頼できる業者を選ぶことです。
屋根工事は高額かつ専門的なため、一度契約してしまうと取り返しがつかない場合もあります。
不安をあおる営業には、毅然と対応しましょう。