新システム稼働直後、3億3400万ドルの「不適切な請求」が明らかに
米政府機関「DOGE（政府効率化省）」と財務省が導入した新しい自動支払いシステムにより、不正または不適切な支払い請求が総額で3億3400万ドル（約5000億円）以上発見されました。
これは、米連邦政府の支出管理において、長年見過ごされていた「ブラックボックス予算コード問題」にメスが入ったことを意味します。
予算コードの欠落・無効・未承認が横行
不適切な支払いの原因は主に次の3つに分類されます。
- 予算コードの欠落
支払いに必要な識別コードが入力されていない - 無効な予算コード
既に予算が使い切られている、または存在しないコード - 未承認コードの使用
正式に認可されていないコードを用いた請求
これらにより、本来支払いが許可されないはずの資金が動いていた可能性があります。
TASコードの扱いが改善へ
この問題の中心にあるのが「財務アクセスシンボル（TAS）コード」です。
TASコードとは、米財務省が割り当てる予算項目と支払いを結びつける識別番号であり、これが空白のままの支払いが多かったため、約4.7兆ドルの支出の行き先を正確に追えない事態が続いていました。
しかし、2024年4月からこのTASコードが「必須入力」になったことで、資金の流れが可視化され、問題の早期発見が可能になったのです。
イーロン・マスク率いるDOGEの改革推進
今回の改革の中心には、イーロン・マスク氏がリーダーを務めるDOGEの存在があります。
彼らは新たなITシステム導入と監査強化により、「見えない無駄」「隠れた不正経理」を排除する取り組みを進めています。
DOGEの発表によれば、これまでに発見された政府の無駄遣い削減額は総額1600億ドルに達し、納税者1人あたり約994ドルの節約になるとのこと。
予算の透明化は国家経営の基盤
今回の発見は、米政府にとって「予算管理の透明性」と「不正排除」に向けた大きな前進です。
支出の裏にあるコードの正確性を求めることは、国家財政の信頼性を保つ上で欠かせません。
今後も、DOGEと財務省による継続的な監査とシステム改善が期待されます。
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参考記事
DOGEと財務省、不正コードによる3億3400万ドルの不適切な支払い請求を発見（FOX NEWS）
