2040年の住宅市場はどうなる？NRIの予測から読み解く5つのポイント
野村総合研究所（NRI）が発表した2040年までの住宅市場予測によると、いくつかの重要なトレンドが浮かび上がってきます。これから家を買う人、リフォームを検討している人、そして不動産投資家にとって、どれも注目の情報です。
1. 新設住宅着工戸数が減少：2040年には58万戸まで
NRIによると、2040年の新設住宅着工戸数は58万戸まで減少すると予測されています。これは2023年の約80万戸から大幅な減少です。
減少の理由
- 少子高齢化による人口減少
- 住宅寿命の延び
- 一世帯当たりの住宅戸数の減少
2. リフォーム市場は成長：2040年には8兆9,000億円
一方、リフォーム市場は微増ながら成長を続けると予測されています。2040年には8兆9,000億円に達すると見込まれています。
成長の理由
- 既存住宅のストック増加
- 省エネルギーリフォーム需要の高まり
- バリアフリーリフォーム需要の高まり
3. 空き家率は上昇：2043年には約25%に
2023年の空き家率13.8%は、2043年には約25%まで上昇する見込みです。空き家問題は今後さらに深刻化していくことが予想されます。
空き家率上昇の理由
- 相続空き家の増加
- 過疎化による空き家の増加
- 老朽化による空き家の増加
4. 一戸建て空き家率の上昇：核家族世帯の増加が影響
空き家率上昇の中でも、特に一戸建て住宅の空き家率が上昇している点が注目されます。これは、核家族世帯の増加や、地方からの転出などが影響していると考えられます。
5. 狭義のリフォーム市場も成長：約1兆2,000億円の規模
住宅設備の更新や模様替えなど、比較的軽微な工事を含む狭義のリフォーム市場も成長が見込まれます。2040年には約1兆2,000億円の規模になると予測されています。
成長の理由
- ライフスタイルの変化による住空間のアップデート需要
- 住宅の老朽化による補修需要
まとめ
2040年の住宅市場は、新設住宅着工戸数の減少と空き家率の上昇という課題を抱えながらも、リフォーム市場の成長が期待されています。今後は、高齢者向け住宅やバリアフリー住宅、省エネルギー住宅など、ニーズに合致した住宅の供給が求められるでしょう。
このブログ記事が、2040年の住宅市場について理解を深める一助となれば幸いです。
参考情報
- 野村総合研究所：2040年度の新設住宅着工戸数は58万戸に減少、2043年の空き家率は約25%まで上昇する見通し https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2022/220609_1.pdf
- 住宅市場の将来展望と課題：2040年の住まいを考える https://www.nhk.or.jp/minplus/0145/topic001.html
その他、ご参考
- 国土交通省：住宅市場動向 https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001610299.pdf
- 一般社団法人 不動産流通業適正化センター：市場動向 https://note.com/adcast/n/n84530cdfb307
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