少子化対策の財源確保:綱渡りの「既定予算活用」
政府が進める少子化対策「加速化プラン」の財源確保が綱渡りの状況です。注目される「子ども・子育て支援金」よりも金額の大きい「既定予算の活用」の実現性について、有識者から疑問の声が上がっています。
「既定予算」の4割を占めるこの財源は、本当に実現可能なのか?
1. 疑問視される「既定予算」
「既定予算」とは、低所得世帯の大学授業料無償化などに使われる「高等教育の修学支援」や、社会保障関係で毎年度余った予算などを指します。しかし、これらの予算が本当に「余っている」のか、疑問が残ります。
2. 政府の強引な財源確保
岸田首相は、防衛力強化策に「決算剰余金の活用」を表明しています。これは、本来、将来の事業などに備えて積み立てられているお金を、現在の財源に充てるという強引な方法です。
3. 企業への負担増加
「子ども・子育て支援金」は、医療保険とあわせて徴収されます。これは、企業にとって新たな負担となります。
4. 不透明な「既定予算」の具体策
政府は「既定予算」の具体策を明示していないため、その実現可能性は不透明です。
5. 月額500円弱の支援金
「子ども・子育て支援金」は、月額500円弱と金額は小さいため、子育て支援の効果は限定的です。
6. 議論の焦点となる「子ども・子育て支援金」
「子ども・子育て支援金」は、政府にとって重要な財源ですが、国民の負担増加や効果の限定性など、課題も多く議論の焦点となっています。
7. まとめ
少子化対策は待ったなしの課題ですが、財源確保は綱渡りの状況です。政府は、国民の理解を得られるよう、透明性の高い財源確保策を検討する必要があります。